カルメルの霊性 神と親しくなるために(21)

2012年1月20日
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ルルドで祈る マリー・エウジェンヌ神父

                                人生の中で 一瞬たりとも

神に渇かずにいる時がないよう願いなさい。

そして聖母は あなたに与えてくださるでしょう・・・無償で。

 

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ルルドの洞窟

 

           聖母にお返しをしようと思わないように。

聖母は無償で子供たちに与えるのがうれしいのです。

子供が母乳を買ったりしないように、

わたしたちは神のいのちを買ったりはしないのです。

神は与えてくださいます。

神は与えることを喜びとされます。*           

~幼きイエスのマリー・エウジェンヌ、ocd    
   

マリー・エウジェンヌ神父は「人々を神へと導く使命」があると自覚し、どのような状況にある人々にも優しく神の道を指し示していました。その根底には<常に神に飢え渇いている>ことの大切さが強調されています。決して現状、満ち足りた自分にとどまっていてはいけないと。それはリジューのテレーズの「小さき道」と呼応する「神の慈しみの愛」の要求です。常に小さく、貧しいものとして神のみ前にとどまり・・・神の愛、いのちを溢れるほど注いでいただく・・・英雄になることではなく、「神の愛といのちで満たされた小さな器」、これこそがテレーズの聖性であり、マリー・エウジェンヌ神父が生き、現代の人びとへ告げたいメッセージです。わたしたちの日々の生活にこの生き方を取り入れて、心の平安を保つことができますように。2月のルルドの聖母の祝日にあたり、聖母のとりなしを願って。

伊従 信子
ノートルダム・ド・ヴィ 

* 『聖霊を友に』より:東京上野毛、宇治カルメル黙想の家にて購入可 200円